慢性腎臓病のステージ別のまとめ表
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腎臓病のステージ別一覧表
「ステージ」とは腎臓病の進行具合により6段階に分けたカテゴリのことです。G1が進行が軽く、G5が腎不全というもっとも進行している状態となります。 ステージにより、特に食生活は気を付けるべき栄養素やミネラルがあるため、簡単にまとめています。
下記は、腎臓病のステージ別の一覧表となります。 記載されている数値は、目安や目標値となるため、食習慣のチェックや再確認にご活用ください。
※カロリーの目安はどのステージも共通 標準体重×30〜35kcal
※eGFRとは簡単に言うと、腎臓の濾過能力の数値です。少ないほど濾過力が無いです。
ステージ | eGFR | 状態 | 血圧 | 食塩 | 蛋白質 | カリウム |
---|---|---|---|---|---|---|
G1 | 90〜 | 正常〜高値 | 130/80 mm HG未満 | 10g未満/日 | 制限無し | 制限無し |
G2 | 60〜89 | 軽度低下 | 130/80 mm HG未満 | 10g未満/日 | 制限無し | 制限無し |
G3a | 45〜59 | 中程度の低下 | 130/80 mm HG未満 | 3g〜6g未満/日 | 0.6〜0.8g/日 体重1sあたり | 2,000mg未満 |
G3b | 30〜44 | 中〜高度低下 | 130/80 mm HG未満 | 3g〜6g未満/日 | 0.6〜0.8g/日 体重1sあたり | 2,000mg未満 |
G4 | 15〜29 | 高度低下 | 130/80 mm HG未満,高カリウム血症注意 | 3g〜6g未満/日 | 0.6〜0.8g/日 体重1sあたり,高リン血症注意 | 1,500mg未満 |
G5 | 15未満 | 腎不全 | 130/80 mm HG未満,高カリウム血症注意 | 3g〜6g未満/日 | 0.6〜0.8g/日 体重1sあたり,高リン血症注意 | 1,500mg未満 |
ステージG1・G2の治療法と食生活
腎臓が悪くならないようにはステージごとに適切な対応が必要です。【状況】
・ステージG1
腎臓の濾過能力が9割以上の正常な状態か、ごくごく軽度の低下です。
・ステージG2
ステージ2では60〜89の濾過能力と、軽度程度している段階となります。注意しなければいけない点は自覚症状が、ほぼないということです。血液検査でもクレアチニン(老廃物のことです)や尿素窒素の値は正常値を示します。
【治療法と食生活】
G1からG2のステージでは慢性腎臓病が進まないように、主に危険な因子をできるだけ少なくする健康管理が重要な治療法となります。以前は腎臓に負担をかけないように運動しないことが良いとされてきましたが、最近は肥満や糖尿病にならないように運動適度な運動を行うことが主流となってきています。もちろん激しすぎる運動は逆効果ですが、一日1万歩程度歩く、程度でしたら問題はないでしょう。(不安な方は専門医に相談)
煙草を吸っている方は、この機会に喫煙はやめましょう。腎臓病進行のリスクです。食生活の面では肥満の方は摂取エネルギーは当然取り過ぎないよう気を付けましょう。主にスナック菓子や揚げ物などの高カロリー食品は避けたほうが無難です。
また食塩は制限はないですが、これも取り過ぎはリスクです。特に高血圧を持ってる方は一日6g未満を目標に減塩対策を行っていきましょう。
参考)・塩分摂取量を減らす方法 ・塩分の多い外食メニューランキング
飲酒は適度な量であれば大きな影響はありませんが大酒は控え、一日1合程度にしましょう。ただ、尿酸値が高くなるビールは控えたほうが良いでしょう。
ステージG3a・G3bの治療法と食生活
【状況】ステージG3aでは、腎臓の濾過能力が45〜59となり、進行度としては軽度から中程度低下している状況です。
ステージG3bでは、濾過能力は30〜44で、中程度から高度低下している状況です。
主な症状としては、疲れやすい・むくみ・貧血などの症状が見られます。血液検査でも結果にはっきり数字が出てきます。主にクレアチニンや尿素窒素の値が高くなります。カリウム値が高くなり、酸アルカリのバランスが悪くなってきます。
【治療法と食生活】
食生活ではたんぱく質の制限が必要になってくる段階です。一日のたんぱく質摂取量の目安は標準体重1キログラムあたり、0.6g〜0.8gです。
また必要なエネルギー量を適正にとることも重要となってきます。なぜなら、エネルギー不足が起こると人間の身体は体内に蓄えていたたんぱく質を分解してしまうからです。一日に必要なエネルギー量は標準体重にして30〜35kカロリー/kgです。またカリウム制限があります。高カリウム血症の予防には一日1500mg以下にしましょう。主に生野菜、芋類、果物、豆類などカリウム含有量の多い食品の制限が必要です。
参考)<食べ物のエネルギー、塩分、カリウム、タンパク質、リンのまとめデータベース表>
肉類 魚介類 野菜類・きのこ類・豆類 乳製品 油脂類(油類) 卵類 穀物類 料理・加工品 果実類 酒類 お菓子・スイーツ類
運動は、体力を落とさないぐらいの運動は行ったほうが良いでしょう。ただ、肉体労働など負荷のかかる仕事を行っている場合は、身体的な負荷を避けるための調整は必要となってきそうです。
※ステージG4〜G5の治療法と食生活については、高度な腎臓病となるため必ず専門医に相談しながら行っていきましょう。
腎臓病に良い食べ物の基本(栄養素別の注意点の記載)
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