腎臓の基本と働き
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腎臓は身体のどこにありますか?
・腎臓はやや背中側に近い場所にあり、腰より上にあります。・右の腎臓のほうが左の腎臓より若干、下らへん。
・腎臓の大きさは人の握りこぶしより少しだけ大きいです。
・一つの腎臓の大きさはだいたい120gぐらいです。そら豆みたいな形をしています。
腎臓の主な働き
腎臓の働きを、わかりやすく例えるなら、高機能な浄水処理施設と言っていいと思います。腎臓には大きく5つの機能があります。【腎臓の機能1.尿をつくること】
腎臓には、心臓から送り出される血液量の約4分の1が流れ込みます。だいたい1分間で1リットル。
大量の血液が腎臓の「糸球体(しきゅうたい)」という毛細血管のかたまりで、こしとられます。(濾過される)
1日におおよそ150リットルの濾過液=原尿が作られているのです。
この原尿には余分な電解質(主に塩などの物質のこと)・老廃物がふくまれており、糸球体から尿細管という細い管へ流れる間に必要な物質を体内に取り込みます。
そして、最後に1.5リットルほどの尿となり、膀胱にたまって尿として排出されます。
【腎臓の機能2.体内の水分量や電解質を調整してくれる】
普段、ご飯を食べたり、飲み物を飲んだりする際の水分量や、塩分の量は日によって違いますよね。
例えば、夏の暑い日にたくさんジュースを飲んだり、お酒のおつまみにちょっと塩辛いもの食べたり・・・。
日によって、飲む水分量や摂取する塩分量がことなっても、血液中の電解質や水分量は、実はほぼ一定に保たれているのです。このバランス調整を行っているのが腎臓です。
電解質の調節は、血液のpHにも関係しており、人間の血液は弱アルカリ性ーpH7.4に保たれています。
この血液が弱アルカリ性であることは、細胞を含め、人間が身体を健康を維持する上で非常に重要です。
つまり、調整機能を担っている腎臓が弱ってくると、血液のpHのバランスが崩れ酸性側に偏り、身体がうまく機能しにくくなるのです。
【腎臓の機能3.ビタミンDの活性化】
骨をつくるのに大切な栄養素の一つであるビタミンD。ビタミンDはそのままではうまく機能することができません。
身体の中で活性型ビタミンDに変化することで骨を強化することができるのです。その活性化の役割の一つを担っているいるのが、腎臓です。
活性型ビタミンDは、血中のリンやカルシウム濃度のバランスを保つ働きがあります。
腎臓の働きが悪くなると、腸のカルシウム吸収が少なくなり、骨が作られにくくなってしまうのです。
【腎臓の機能4.血液を作る指示を出す】
血液中の赤血球は、生命維持に大切な酸素を肺から身体のあらゆる箇所に運んでくれる、血液の主成分です。
実は、この赤血球は腎臓から指令を受けて骨髄(骨の内部組織)で作られます。
指令は、エリスロポエチン(通称 EPO)という造血ホルモンを腎臓が作ることで行っています。
つまり、腎臓の働きが悪くなると、ホルモンが作られにくくなります。その結果、「赤血球を作れ!」という指令が骨髄に伝わらなくなり、赤血球が作られなくなってしまうのです。
赤血球が少なくなると、酸素が身体にうまく行きわたらなくなり、クラクラしたり、疲れやすくなります。
これを「腎性貧血」(じんせいひんけつ)と言います。症状が進行すると、腎臓自体や心臓の働きが低下します。
【腎臓の機能5.血圧の調整機能】
腎臓には、血液中の余分な水分・塩分を排出し、血液の水分量を一定にコントロールする働きがあります。
腎臓は血圧を上昇させる酵素(レニン)を作っています。また、レニンは身体の中にできる、アンジオテンシンという血圧を上昇させるホルモンの調整を担っています。
腎臓の動きが悪くなると、腎臓の一部の糸球体が壊れ、塩分と水分がうまく排出できなくなり、血液量が増えてしまいます。
さらに問題のなかった糸球体にまで負荷がかかりやすくなり、壊れやすくなる、という悪循環となるのです。
慢性腎臓病とは、こういった腎臓の主な働きが慢性的に低下することを表しています。
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