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透析療法中の合併症についてのまとめ

血液透析・腹膜透析それぞれの合併症について説明していきます。

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血液透析の合併症

血圧低下
血圧が下がりやすくなります。これは、血液透析によって増加した余分な水分を限られた時間で取り除くためです。

症状はあくびがでやすくなったり、吐き気等です。糖尿病や貧血、高齢の方に起こりやすい合併症となります。

不整脈
胸がどきどき(動悸)がしたり、脈が乱れたりします。予防としては、カリウム制限・カロリーコントロール、ストレスをためないことなどです。

不均衡症候群
吐き気、気持ち悪くなったり、頭痛、嘔吐などの症状です。透析を初めて行う初期段階でなりやすい傾向があります。不均衡症候群とは、簡単にいうと「脳がむくんでいる状態」になり、発生する合併症です。

むくみが起こる理由ですが、透析を実施すると、血液中の老廃物が一気に取れていく関係で、老廃物がとれにくい脳と、体の濃度差が生まれます。そのため、濃い老廃物の濃度の脳は、周りから水分を集めやすくなるため、むくむわけです。最近では、透析技術の進歩と、透析導入時期の管理で少なくなってきている症状です。

足のけいれん
透析中に急に身体を動かすと、足がつってしまうことがあります。足のけいれんは、急激な水分除去を行うと、発生しやすい症状となります。

腹膜透析の合併症

腹膜炎
腹痛、発熱、廃液の濁りが主な症状です。これは、透析液のバッグを交換する時に、操作が清潔でない場合に起こりやすい合併症です。交換前の手洗いなど清潔に保つことで予防できます。

カテーテル出口部の感染、カテーテルの異常
カテーテル出口付近で、痛みや膿を伴うような症状が出ることがあります。これも、感染が原因のため、清潔にすることが重要となります。またカテーテルの位置が悪いと廃液が十分でなくなる場合もあります。

腹膜硬化症(非農性腹膜硬症 EPS)
腹膜硬化症というのは、5年以上などの長期の腹膜透析により、腹膜が劣化して腸にはりついてしまう状態(癒着する)のことです。 生命にかかわることもあるため、最近では7年程度で腹膜透析を中止し、血液透析へ移行します。 症状としては、吐き気、嘔吐、腹痛、便秘など腸管が動かなくなることによる消化器症状が出ます。

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