腎臓病の食べ物や食事、栄養に関するよくある疑問・質問と解答

腎臓に良い食べ物・食習慣


スポンサーリンク

                                       

日々、毎日の食事で減塩(塩分を少なくする)コツや方法はありますか?

和食のイメージ 食塩を減らすには、次の点に注意して食生活の改善をすると良いと思います。

【特に塩分の多い食品をできるだけ取らないようにする】 ・市販されてる鯵(アジ)などの干物系の食品、加工品、ラーメン・うどん・パスタなどの塩分が多い1品ものの食事は避ける。

どうしても、食べたい場合は、塩分を控えて作った、自家製のものにします。スープは塩分が多いため、飲むのを控えましょう。 漬物は塩分量が多い傾向があります。塩分を控えたいが食べたいという方は、自家製でつくる・浅漬けにするなどしてできるだけ塩の量を抑えます。

加工食品は少なめに心がける。ベーコン、ハム、ソーセージ、ちくわ、かまぼこなどの加工品には、保存性をよくするためにかなり多くの食塩が重加されています。 加工食品は避け、できるだけ食塩が添加されていない素材を選んで、できれば自分自身で調理すると塩分を減らすことができます。

料理は極力薄い味にすることも大切です。日頃使っている醤油等の調味料から案外多くの食塩をとっています。調味料の使用量を減らすための工夫としては、味噌汁は具材を かなり量を増やすようにして、その分、塩分の多い味噌の量を少なくします。味噌自体も減塩のものを使用すると減塩にしやすいと思います。 ダシをよく効かせると風味が出て減塩でも美味しい味噌汁に仕上がります。顆粒だしは塩分が含まれていますので、出汁(ダシ)パックや、昆布をうまく使うことが重要です。

煮物などの甘みや砂糖は控えめにしましょう。甘みが多くなると、塩分量も増える傾向があるためです。 <そのほかの参考になりそうなページ>
塩分摂取量を減らす方法
外食の場合の塩分の抑え方

腎臓病の場合、スパイスや香辛料を摂ってはいけないのか?

スパイスのイメージ 別の合併症や重篤な状態など特殊な場合等を除き、適切な量のスパイスの使用や摂取については問題ありません。(正確には、明確な悪影響がでたエビデンスが無い)

スパイスや香辛料をうまく使うことによって、減塩や食欲増進にも良い影響があると考えますので、適度に料理や食事に取り入れてみましょう。

なお、腎臓病の食事は減塩などで味気がこれまでの食事に比べて少なく感じるものが多く、そのため食欲が減ってしまい、必要なエネルギーが摂取できないという問題もあります。 そういった意味では必要なエネルギーを得るためにもうまくスパイスと付き合っていくことが大切と思われます。ただし、取り過ぎは何事も禁物です。

慢性腎臓病の場合、必要なエネルギーを摂るようにしなければいけないのはなぜ?

身体に必要なエネルギーが少ない場合、不足したエネルギーを補うために身体が勝手に体内のたんぱく質を分解してしまうからです。 その結果、身体の中では「大量のたんぱく質を食べ物から摂取」した状態とあまり変わらなくなってしまい、結局腎臓に多くの負担がかかってしまうためです。 つまり、腎臓の機能が低下しており、かつ必要なエネルギーが不足した状態が続くと、腎臓病をより悪化させる原因になってしまうのです。

腎不全の状態だが、不足したエネルギーを補うために甘い砂糖などを摂れと言われたが糖尿病にはならないのか?

糖尿病の原因は砂糖の摂りすぎだけが原因ではありませんので問題はないと思われます。糖尿病は様々な因子が関係して発症する病気だからです。 確かに、必要以上のエネルギー摂取で肥満になることが糖尿病の一つの原因といえますが、腎不全の方が砂糖をたくさん摂るといっても、心配するほどの量ではないかと思います。

脂質(脂肪)は植物油で摂ったほうが良いと聞いたが理由はなぜなのか?

和食のイメージ 腎不全の食事療法では、エネルギーを確保するために、やむをえず高脂質,高糖質の食事を摂る方法が昔からとられています。 しかし、その反面動脈硬化が起こりやすくなるというデメリットがあります。

動脈硬化を予防するためには、血液中の中性脂肪やコレステロールの値を必要以上に上昇させないことが大切です。 植物油の中に含まれる不飽和脂肪酸は、コレステロールが血管壁に沈着するのを予防します。また中性脂肪は脂質のとりすぎが原因となりますが、植物油を使うことで、糖質の摂取量を減らす結果となり、間接的に動脈硬化の確率を抑えることができます。

水分をうまく制限する調理法は何ですか?

調理法としては、「焼く」「炒める」「揚げる」「和える」など比較的 水分が少なくなるような調理法を選ぶと良いと思います。(汁物・スープ、カレーやシチュー、鍋などを控える)

なお、合わせて水分と非常に関係が強い塩分量についても制限できるように、薬味やスパイスなどをうまく利用できる調理が好ましいと言えます。

食べ物中のカリウムを減らす方法は?

下記の方法や調理を取ると食品中のカリウムをそのまま食べることに比べて減らすことができます。

・茹でる
・煮る(汁は飲まない)
・水にさらす、水につける

カリウムは水溶性のミネラルです。水溶性、つまり「水に溶けだす性質」を持っています。その性質から水や湯に食材を漬けることで 食品内のカリウムを減らすことができるのです。

さらに食品を細かく刻んで水に接しさせたほうが、よりカリウムが流出しやすいです。包丁による食べ物の断面積が多いほどカリウムが溶け出しやすくなります。

具体的な切り方ですと みじん切りで水につけると良く6割〜7割程度のカリウムが減らせます。スライスで3割程度カリウム減、塊のまま水につけた状態だと1割程度です。



スポンサーリンク